『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

5月31日 「悩みあればこそ、道は無限にある」

「悩みあればこそ、道は無限にある」と、幸之助は人間の
可能性、偉大さ、素晴らしさに経営の基本を置いています。
「組み合わせは無限、人の力も無限、だから、経営に不可
能はない。すべてを蘇生させれば、道は無限に生きてくる。
そのすべての源は、人間だと。
経営は、人間が人間のために行う最高のものだ」と言い続
けていました。
悩みが人を強くし、悩みが希望をつくり、悩みが幸せをつくる
のです。

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苦難は幸福の門。
悩みを解決し、成長への糧とします。

美味しさは皆で分けよう

大阪にN氏という弁護士がいます。N氏は、自らを〝悪徳弁護士〟と称しています。
悪徳とは、もちろん本来の意味ではありません。
これまでたくさんの恩を受けていながら、恩返しができていない自分をあえて〝悪徳〟
と表現しているのです。
N氏の法律事務所は、大阪の一等地に位置するビルの中にあります。
そのビルの一階を借り上げ、約四十坪のスペースを無料で一般開放しています。
様々な団体が、各種セミナーや勉強会の教室として利用しています。
N氏は、その開設理由について、「恩返し」だと述べています。
多くの人々や大自然から受けた恩、その喜びを多くの人に分けて、喜んでもらうことで、
お返ししたいというのです。
倫理法人会の会員でもあるN氏は、恩と同じように、倫理の学びで得た喜びも、
皆で分けようと勧めています。
モーニングセミナーの講話では「美味しいお饅頭は、一人で食べたらあかん。
独り占めするのではなく、皆で分けたほうがよろしい」と語るN氏。
ここでいう「美味しいお饅頭」とは、倫理のことです。
〈倫理をやってみて、美味しいと思ったら、それを今度は多くの人に伝えて、
喜びを分けてほしい〉と氏は考えているのです。
 純粋倫理の「美味しさ」とは何でしょうか。言い換えればそれは、倫理体験です。
倫理の実践によって境遇が変わった、以前より良くなった、という喜びです。
■朝、目が覚めたらサッと起きる実践を続けた。すると、仕事が順調に進むようになった。
■妻に対して、ニッコリと笑顔で挨拶をするように心がけた。すると、朝食の内容が充実。
夫婦仲もよくなり、家庭の雰囲気が明るくなった。
■朝一番に出社、自ら清掃をして社員を迎えるようにした。
すると、社員たちが率先して社内を整理整頓するようになった。
こうした一連の体験には、人それぞれの味があり、またその人特有の心の動きや行動の変化が
あるものです。その喜びを、「良かった」で終わらせずに、人に伝えること、
それがすなわち喜びを分け合うことになるのでしょう。
その一方で、心がけたいのは、謙虚に伝えるということです。〈倫理は良いのだから〉
という思いが強すぎるあまり、〈自分はこれだけやった〉と偉ぶる気持ちや、
〈いいことだからやれ〉という高圧的な伝え方にならないよう気をつけたいものです。
よいことの実行を人に告げる場合、気をつけねばならぬことがある。
第一に自慢し、偉ぶる気持ちで告げてはいけないということ、
第二に、かといって黙り込んでしまうのではなく、人や社会のお役にたてたらという
謙虚な気持ちで時には進んで、報告することも必要だと知ることである。
(丸山竹秋・月刊『新世』一九七四年十月号「新世言」)
〈自分の体験が人や社会のために役立つのなら〉という謙虚な気持ちで、
倫理の「美味しさ」を伝えていきたいものです。
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何事も恩を受けたら返す。
良きことは広めたいですね。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

5月30日 千人になれば頼みます

私が代表取締役になった時、就任祝いにと
いただいた言葉です。
「一〇〇人までは命令、一〇〇〇人になれ
ば頼みます。
一万人にもなれば、拝む心がなければ、人
は動かない。よく覚えておきや」
人は指導者の「心の姿勢」を見て、動くも
のです。
指導者は、いつ如何なる時でも、希望を与
え続けなければなりません。
これが、経営者です。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

5月29日 「経営者として
一番大事なことの一つは」

経営者として一番大事なことの一つは
仕事の権限を部下に委譲し、なおそれに
対して、全責任を自らが持つ心意気です。

「任して任かさず」は、幸之助の哲学です。

部下の専門は、100パーセント任せ、部下の
足らざるところを補ってこそ指導者です。
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任して任さず

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るかー

5月28日 「多くの人の智慧を」

多くの人の智慧を、自分の遂行しようとする仕事に
活かすためにどうすればよいか、
幸之助はそれを常に考えていました。
今までの自分を捨てて、数字を忘れ、真っ白のキャンパスに、
素直な心で描けばよいのです。
そうすれば、多くの人の智慧は、自然と集まってきます。
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何事も素直な心で臨みます。