『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

「合はざるものあるとき」

一事も合はざるものあるときは己れを枉げて人に殉ふべからず。
又、人を要して己れに帰せしむべからず。  
安政3年8月18日「※黙霖あての書翰」

【訳】

たった一つでも意見が合わないものがある時には、自分の意見を変えてまで、人に従ってはいけない。
また、人の意見を自分のそれに従わせようとしてはいけない。

※ 安芸国長浜(現広島県呉市長浜)出身の勤王僧宇都宮黙霖。松陰は萩の野山獄で、文通を通じて黙霖から思想的影響を受けたといわれる。