『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月18日  「三人の仕事を二人で」
幸之助は社員を大事にするだけでなく、物心両面の豊かさが
大事だと考えていました。
「人間は精神的満足だけではあかん。
生活があるんやから、給料もガバッと出さなあかん。
その為には、三人の仕事を二人でやったらええんや」
つまり、創業者はバランス感覚が優れた人でした。
だから、会社の生産性をあげていったら、いくらでも給料は
高く払っていけると考えていたのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月16日  「見通していた創業者」
時代が激変しています。そしてそのスピードの速さは我々の
想像をはるかに超えています。
ある日、幸之助が「木野君な、21世紀になったら松下という
名前がなくなるかもしれんで。しかし、松下経営理念は不滅や」
と、言ったことがありました。
現在、パナソニックと社名変更されていますが、幸之助は時代を
鋭く読む力を持っていました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
  ―この時代をいかに乗り切るか―
12月15日  「変革する」
幸之助は絶えず変革を続けた人でした。お金があっても、
商売がどんなに繁盛しても、変革の手を緩めることはあり
ませんでした。
ある日、「木野君な、変えようとすると何でもスムーズにい
かん。必ずゴタゴタが起きる。ほとんどの人が穏便に変革
しようとするけど、問題を起こすために変革を打ち出すん
やで」と、言われました。
何事も覚悟なくしては成就しないのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月14日  「人に光を当てんといかん」
人に光を当てるということを、幸之助に言われたとき、まさか
懐中電灯で照らすのかと、若気の至りで思いました。
そうではなく、人間をすべての中心に据えて、ものごとを考えろ
という意味でした。
「木野君、あの○○君は今どうしてるんや。人間がおとなしいか
ら、何か困ってることないやろな?」
幸之助の人間主役の経営を実感した瞬間でした。
心優しい「仁の人」でした。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月13日 「自分をチェンジするんやで」
幸之助は、私が松下電送の社長時代に、
「木野君な、経営理念に祈って祈って、人ではなく自分をチェンジするんやで、
 チェンジするのは自分の生命や」
 と、よく言いきかせてくれました。
 自分の生命をチェンジするとは、考え方をチェンジするという意味でした。
 そうして、宇宙根源の法則に乗って、勝手に道が開けてくるのです。
 今思うと、幸之助は短い言葉で、深い深い生き方の極意を伝えてくれていたのです。