『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之 著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
1月23日 「欠陥は宝やで」
「欠陥のない人、欠陥のない会社もない。みんな欠陥だらけや。
だから人生は面白い。欠陥は宝やで。それを解決するために、
人間は生まれて来たんやから」
三五歳で再建会社の代表取締役になった時、
紙三枚分もある欠陥を書き出して、幸之助に、再建は難しいと言った時のことです。
幸之助は、
「もっとたくさんあったらいいのになあ」
と言ったのです。
「君なあ、これ一つひとつ解決すれば、全部会社の財産に変わるんやで。欠陥は宝や」
と激励してくれました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
1月22日 「一番難しい問題から取り組め」
「問題解決には、一番大きな一番難しい問題から取り組まなあかん。
これが出来れば、後は自然と解決するものや」
 と。
 また、幸之助は、
「社長たるものは、そんなチマチマした仕事の仕方したらあかん。社員が見てるで」
 と強く叱りました。
 社員も取引先も、お客様も、社長の一言一句、行動のすべてを見ているというのです。
社長の一瞬の姿の中に、経営のすべてが現れていると生きた社長学を教えてくれました。
 全ての人に見られている。キョウエイホームの代表として恥ずかしくないよう、
常に学び、教養を深め、人格を高めます。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之 著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
1月21日 「お経は弟子との対話集やで」
「君、お経はありがたいと手を合わせるが、お経は弟子との
対話集やで。部下との対話が、成功を生む金の卵や。よく覚えておきや」
と、幸之助は、社員に手を合わせていました。
法華経方便品第二という二分もかからない短いお経では、
292文字のその中で「舎利弗」という弟子の名前を6回も
呼びながら、師匠の釈迦は対話をして、教えていただいたのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
1月20日 「天気予報がなかなか当たらないのはなぜか」
 幸之助は、
「予報することに一生懸命になっているからだ」
 と、
「事業経営では、予報を当てることよりも、
 雨を降らしたいならば、雨を降らすアクションを起こさねばならない」
 と、結果を大事にしていました。
「経営の中で一番悪いのは、意思決定しないことだ」
 と指導者が行動しない、GO!
 をかけないことを、常に戒めておりました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
1月19日 「人力車はなぜなくならないのか」
幸之助は、
「人力車を引く車夫が一人でもいるかぎり、時代が
どのように変わろうとも、人力車はなくならないよ」
と私に注意しました。
「人力車が好きで好きで、自分の命があるかぎり、人力車を引
くという意気込みを、車夫が持っているかぎり、道は必ず開け
てくるものだ。
一つの事に、徹底的に打ち込むことが大切だ。
安易に他に救いを求め、逃げ出しては、人生の敗北者となる」
と、厳しく教えられました。