『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

6月28日 「苛数を以て」 

 

聖人固より苛数を以て人を責めざるなり。 安政4年4月7日「※小田村士毅に与ふ」

【訳】

心ある立派な人は、罪を数えあげて、人を厳しく責めとがめることをしない。

※長州藩士 小田村伊之助。士毅は字。松陰の友人。後、松陰の妹 寿が嫁いだ。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

6月27日 「今人大眼目なし」

 

今人大眼目なし、好んで瑣事末節を論ず。此の弊読書人尤も甚し。(中略)其の自ら行ふ所を見れば、辺幅を修飾し、言語を珍重し、小廉曲謹、郷里善人の名を貪り、権
勢の門に伺候し、阿諛曲従至らざる所なし。行々の色著はれず、侃々の声聞えず、中ならず孝ならず、尤も朋友に信ならず、而して自ら居りて愧づることを知らず。是れ
を之れ務を知らずと謂ふ。

  安政3年5月29日「講孟劄記」

【訳】

今の人は大きな見方ができず、つまらない、枝葉のことばかり論じている。この欠点は読書をしている人に大変顕著である。(中略)そのような人の行動を見れば、上
辺を飾り、言葉づかいを重々しくしている。また、さっぱりとして、欲がなく、細かいことも注意深く謹み、ふるさとで立派な人と呼ばれたいと望み、権力のある家には
おべっかをつかい、自分を曲げてでも追従している。剛健な態度、剛直な見識はなく、忠孝を実践する様子もない。友人に信義がなく、自分の行いを恥じることも知らな
い。このような人を、人としてのなすべきことを知らない人という。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

6月26日 「雨が降れば傘をさす」

「雨が降れば傘をさす、至極簡単、当たり前
のことを適時適切に実行することにこそ、
商売の秘訣がある」

この言葉は、幸之助の代名詞のようになって
います。

心の赴くまま、身構えず、事に処することが
大切です。経営も自然に対応することが、
そのまま成功につながるのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

6月26日 「真剣に志を立てよう」

松下幸之助は何時も、どんなときでも真剣
でした。次の言葉は、松下で仕事をする人、
全員に徹底されていました。

「本気になって真剣に志を立てよう。
強い志があれば、事は半ば達せられたと
いってよい」

経営者に必要なことは、未来を察知すること
に加えて、未来を創造し、時代を作る積極的
な姿勢です。

指導者の一念にすべてはかかっているのです。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

6月26日 「小成に安んずることなかれ」 

 

老兄の為す所学ぶ所、事々皆実なり、但だ軽用妄挙して以て小成に安んずることなかれ。 安政4年6月27日「※福原清介に復す」

【訳】

(現在の)あなたの生き方、また、学んでおられることは、全て道理に適ったものです。しかし、簡単な気持ちで、道理にはずれた振る舞いをして、ほどほどの人物にな
ることで満足してはいけませんよ。

※長州藩士 福原周峰。名は公亮。松陰の友人。