『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

12月25日 「信用第一」

幸之助が大事にしていたのは信用です。
逆に言いますと、一番恐れていたのは信用を失うことでした。
それだけに社員教育を徹底しました。
一人の社員のちょっとした言動で一瞬にして失われるのが
信用です。

「木野君な、信用を作り上げることは難しい。しかし、一度
失ったモノは、返ってこないと思って商売せんとな」。
今でも耳元でよみがえります。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

12月25日 「一時の屈は万世の伸なり」

※家君欣然として曰く、「一時の屈は万世の伸なり、庸詎ぞ傷まん」と。  
安政6年5月4日「投獄紀事」

【訳】

父上がにっこりとしていわれた。「一時的に(志をくじかれ)屈することは、将来、永遠に伸びるための元となる。
どうして、悲しむことがあろうか。ありはしない」と。

※実父杉百合之助。安政5年(1858)、松陰、野山獄への再入獄に際して送った激励の言葉。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

12月24日 「人間力が大事やで」

人間力とは実践する力、未来を創り出す力だとも言えます。
幸之助は、「その人の考え方と日々の送り方の総和である」
と定義しています。

「木野君な、人間力を磨かんといかんで。それが一生の人間の
仕事や」と、いつも言われていました。
幸之助は評論家ではなく、人間力をもった実践者だったのです。
理屈ではなく、実行して結果を創る力のある人でした。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

12月23日 「松下経営哲学を語れ」

私は平成10年に幸之助の夢を見ました。
まだ若いとき、私のことを「熱心な子でしてね」と紹介
してくれたのです。本当に今、思いだしても歓喜に絶
えません。

94歳で亡くなるまでの44年間、振り返ると迷惑ばか
りを掛けていました。
しかし、側にいる機会が多かったせいか、よく叱られ、
そして育てられました。松下経営哲学を語り継ごうと
決意したのは、夢を見た時からです。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

12月24日 「第だ事業を勉めよ」

昔賢一語あり、曰く、「昔過を思ふなかれ、第だ事業を勉めよ」と。  
安政6年5月4日「※野村和作あての書翰」

【訳】

昔の偉い人が次のような言葉を残している。「過ぎ去った過ちを思い悩むな。今なすべきことに全力を注げ」と。

※野村和作。入江杉蔵の実弟であり、松陰の高弟。後の子爵野村靖。