『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

12月12日 「是れが気魄の源なり」

平時喋々たるは、事に臨んで必ず唖。平時炎々たるは事に臨んで必ず滅す。
(中略)平時は大抵用事の外一言せず、一言する時は必ず温然和気婦人好女の如し。
是れが気魄の源なり。慎言謹行卑言低声になくては大気魄は出るものに非ず。   
安政6年2月下旬「諸友あての書翰」

【訳】

日ごろぺらぺらとしゃべっている男は、いざという段になると尻込みして、黙ってしまう。
日ごろ勢いのいい男は、いざという段になると、その勢いが消えてしまう。(中略)
日ごろは、だいたい用事がある時以外は、しゃべらない。しゃべる時には必ず、
穏やかに、和やかに、まるで婦人やよき女性のようにする。これが気魄の根源である。
言葉を慎み、行いを慎み、へりくだった言葉、小さな声でなければ、大きな気魄というものはでるものではない。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

12月12日 「変わったことはないか」

会社を取り巻く環境は目まぐるしく変わっています。
よく会社に行くと、挨拶代わりに「変わったことないか」
と聞きます。幸之助は真剣に変化に対して質問をしていました。
しかし、よくよくその態度を観察していますと、変化を先取りする
姿勢が大事だと言うことに気づかされました。
変化を知った時は遅れているのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

12月11日 「夢は自らつくる」

幸之助の信条は、自分の力でものごとを決めることでした。
よく「経済と経営は違う」と言っていましたが、経済に影響を
受けるのは、人頼りの経営だと考えていたようです。
よく先延ばしをする経営者がいます。来年の景気が良くなるから、
来年に延ばそうというような考えです。
すると決まって幸之助は、「その考えが甘いんや!自分の夢は
自ら創るもんや。人を頼りにしたらあかん」と厳しく注意して
いました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

12月11日 「妄りに其の頑質を矯めば」

暢夫後必ず成るあり。今妄りに其の頑質を矯めば、人と成らざらん。  
 安政6年2月25日「高杉晋作あての書翰」

【訳】

高杉晋作は将来必ずや立派な人物となる男子である。
今、むやみにその頑固な性格を矯正しては、立派な男子にはなれない。

※長州藩士高杉晋作。暢夫は字。松陰が久坂玄瑞と共に最も期待した高弟の一人。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

「至楽欺の中に在る」 

黄巻時々披き且つ読めば、自ら忻ぶ至楽欺の中に在るを。  
弘化3年2月27日「早春、分ちて韻微を得」

【訳】

書物を時々開き、そして、読めば、自ら書中に無上の楽しみがあることが嬉しい。