『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り越えるか―

8月23日 「叱ることほめること」

幸之助は人を認め、ほめることを大切にしました。
反面、深い愛情をもって厳しく叱ることもありました。
叱られもしないと知らず知らずのうちに、見方が甘く
なり、弱さともろさが生まれてきます。
叱られるより、ほめてほしいと思うのが人間です。
しかし、経営ではそれだけでは許されません。
叱られることを嬉しく思って、学び続けることが、生き
た経営です。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月22日 「積み重ねが大事」

すべての結果は一つひとつの積み重ねで決まります。
表面的な結果も大切ですが、成果を大事にすると同時に、
その積み重ねの過程が最も大切なのです。

事業は、目的を果たすこと、結果を出すことを重視しますが、
それ以上に、どのような理念で、どのようにやるのかの
プロセスがもっとも重要です。
それを間違えると結果は正反対になります。
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コツコツと一人一人の客様の住環境の向上へむけ頑張ります。

足の生えた1万円札

新聞販売所を営むA婦人が、倫理研究所の研究員に倫理指導を受けました。
内容は、婦人が一万円札を落としてしまったことについてでした。
 A婦人は、お札を四つに折り曲げて、直接ズボンのポケットに入れていたそうです。
婦人の話を聞いた研究員は、金銭や物に対する倫理を説明しました。
「純粋倫理では『物は生きている』と捉えます。特に金銭は、物の中でも、
最も敏感な生き物です。お札をポケットに裸で入れていること自体、
無造作に扱っている証拠でしょう。金銭をはじめ、物は生きているのですから、
自分の子供を慈しむように大切にしなければなりません。
あなたが金銭を粗末に扱っているから、一万円というわが子が、
〈ここにいたくない〉と思って、あなたから逃げていったのですよ」
続けて研究員は尋ねました。
「ところで、自宅の台所の流し台の一番上の引き出しには何が入っていますか」
「…はっきりとわかりません」
「恐らくそうでしょう。台所は日々の生活を営む上で、家族の命を支える大切な場所です。
その台所の引き出しに何が入っているかわからないとすれば、お店や自宅にある物も、
あまり整理されていないのかもしれません。物に対する心構えを反省して、
今日からすべての物に感謝し、わが子のように愛し、慈しんでください」
指導を受け、〈本当にその通りだ〉と痛感したA婦人。家に帰るとすぐに、
流し台の引き出しを開けて中を確かめてみました。
すると、使いかけの調味料や買い置きをしていた台所用品の下から、
一円玉や五円玉、十円玉が何枚も出てきたのです。
引き出しの中の小銭を拾い集めながら、A婦人は、
〈こんな状態だから一万円札もなくなったんだ〉と、
物を乱雑に扱っていたことを心の底から反省しました。
そして、〈今日から家と店の中を一日一カ所整理しよう。
お世話になっている多くの物に対して、ありがとうという感謝の気持ちで使っていこう〉
と誓ったのです。
 その日の夕方、A婦人に驚くべきことが起こりました。交番から連絡があり、
一万円札の落とし物が届けられたというのです。
実はA婦人、倫理指導を受ける前に、交番にお金を落としたことを届けていたのです。
交番に届けられたのは、紛れもなくA婦人が落とした四つ折のお札でした。 
お金は、足が生えているように行ったり来たりすることから、昔から「足」にたとえられます。
足に接頭語の「お」が付いて「お足」という女房詞もあります。
粗末に扱うと、それこそ足が生えたように逃げていくのが金銭の性質です。
また、物に対する心を改め、実践に移したことから、
〈そろそろ帰ろうか〉とお金に足が生えて、婦人の元に戻ってきたのかもしれません。
この体験から、お金の扱い方が変わったA婦人です。
引き出しの中や店内も整理整頓され、仕事もぐんと捗るようになりました。
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10代の頃は、二つ折りの財布をお尻のポケットに入れていたりしました。
友人から、お金をお尻に敷くのは良くないと聞き、
また財布も少し良いものと教えて頂き、
お金は大事に使っています。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月21日 「許されない」

「企業が天下の人・モノ・土地・金を使いながら、社会に何のプラスも
もたらさないのは許されない」

いつも幸之助は松下の基本理念として、こう言い続けてきました。

「本当の経営は、世のため、人のために行うのだから」

幸之助は、私企業といえども、人もモノも、金も、皆、公のものととらえています。
公のものを使って、赤字を出し、公に奉仕出来ないのは、罪悪だと強く戒めていました。
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仕事 快適住環境創造業としてお客様に奉献し、
健全な納税で社会に貢献します。