『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月3日 「企業の赤字は」

企業の赤字は、人間でいえば、体から血が出ている
状態です。
「すぐ止めなければ、出血多量で死んでしまう。赤字は
罪悪だ」と、幸之助はいつも激しく叱っていました。

日々努力を重ね、あと一歩で完成する仕事も、止めを
刺す努力を怠れば、瞬時に無に帰してしまうものです。

来月赤字をなくすと言っても、赤字経営者には明日は
ないのです。
経営は真剣勝負だと、繰り返し教えられました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録― 

「十分の得意は」

天下の事何に依らず、十分の得意は甚だ難き事にて、千載一遇と申すべく候。   嘉永2年8月カ「※守永弥右衛門」

【訳】

世の中のことは、何であっても、全て自分の望み通りになるということは、大変難しいことである。千年の長い間に、わずかに一回しかないくらい、容易にその機会に会えない、というべきものである。

※ 長州藩士 荻野流砲術家。松陰は17歳の頃、守永に従学した。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月2日 「人間だから行き過ぎることもある」

「人間だから行き過ぎることもある。そういう場合は、
すぐ引き返すこと、その見極めがなによりも大切だ」
と、幸之助はいつも言い聞かせていました。

「今が、最善だと思っても、それは、今日の最善であり、
明日の最善ではない」
ものごとは日々進歩しているのです。
生成発展しているのです。
いつ如何なる時でも学び続ける大切さを教えられました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

8月2日 「心交」

人は人の心あり、己れは己れの心あり。各々其の心を心として以て合い交はる。之れを心交と謂ふ。  安政3年8月18日「※黙霖あての書翰」

【訳】

人には人の心がある。自分には自分の心がある。それぞれが、相手の心を心として交際すること、これを心の交わり、という。

※ 安芸国長浜(現広島県呉市長浜)出身の勤王僧宇都宮黙霖。松陰は萩の野山獄で、文通を通じて黙霖から思想的影響を受けたといわれる。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月1日 「結局は社長一人の責任」

会社の経営の良否は、結局は社長一人の責任です。
部は部長、課は課長一人の責任なのです。

責任者は言うべきを言うだけでは足りないのです。

幸之助は、「相手に深い感銘を与える話をしてこそ指導者なのだ」と
教えてくれました。
感銘あってこそ共感が生まれ、経営の良否が決まるのです。
人間としての美しさを磨きあげ相手に深い感銘を与えるのが、社長の責任です。