『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

8月6日 「心を養ふは」

孟子曰く、心を養ふは寡欲より善きはなしと。※周子曰く、これを寡くして以て無に至ると。孟・周の言、学者に於て尤も切なりと為す。 安政3年6月10日「講孟劄
記」

【訳】

孟子は、「心を養うには、欲を少なくすることが最もいい」という。また、周子は、「欲を少なくして、最後はなくしてしまうのがいい」という。孟子・周子の言は、学
問をする人間にとってこそ、最も切実な教えである。

※ 周 濂渓。1017~1073.中国、北宋の儒者。湖南省道県の人。宋学の始祖。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月5日 「難局に直面した場合」

難局に直面した場合、幸之助は「まず、その事実・事態を
はっきりと素直に認識することが大事である」と、言って
います。
あわててはいけないのです。

この難局の向こうに成功があることを確信することが大切
であり、難局こそ成功に至る道と信じることが大事なのです。

未来は、今の生きる振る舞いによって決まるのです。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

8月5日 「無用の言を言はざる」

吾が性多言なり、多言は敬を失し誠を散づ、故に無用の言を言はざるを第一戒と為す。  安政6年5月24日「※1李卓吾の『劉肖川に別るる書』の後に書して※2子大に訣る」

【訳】

私はどうも多弁な性格である。多言であれば、敬いの気持ちを失い、まごころが散り失せてしまいがちになる。だから、必要のない言葉は口にしない、ということを第一の戒めとしている。

※1 1527~1602。中国明代の思想家。

※2 長州藩士 佐間忠三郎昌昭。松下村塾の門人。子大は字。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

8月4日 「たとえ失敗したとしても」

幸之助は、「たとえ失敗したとしても、それはある一定期間の
失敗である。だから元気を出して、もう一度挑戦したらええんや。
まわりまわって生成発展ともなり得る」と言っていました。

不景気でも良いものは売れるのです。
だから、品物がよく、価格も適切なら、不景気でなくなります。
成功の道は、知恵と、愛と辛抱なのです。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

8月3日 「士苟も仕籍に登らば」 

 

清人管同云はく、「士苟も仕籍に登らば、当に一二節の卓々として伝誦すべき事を為すべし。若し終身縻然として、諸俗吏の後に従はしめば、栄達すと雖も、何ぞ言ふ
に足らん」と。  安政3年9月10日「※中村道太に贈る」

【訳】

清国人の管同がいった。「武士たるもの、仮にも武士として仕官するのであれば、一つか二つは、節義が高く抜きんでた男だったと、人々が後々までも語り伝えるよう
な生き方、仕事をこそなすべきである。もしも生涯、消極的な気持ちで、くだらない役人の後ばかりに従うのであれば、どんなに立身出世しようにも、どうして評価する
ことなどできようか。できはしない」と。