『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

9月11日 「志の声を聞け」

「木野君な、問題は宝の山やで!
ただ、志がなければ問題は迷いのもとになるだけや。
志の声を聞けば必ず成功する」
と言われました。
夢や志があればどんな逆境でも発展していくことが出来るのです。
道にかなった方針を立て、全員が心を合わせて努めれば、ことは必ず成就するのです。

幸之助は、自分を突き動かしている根源に、心の声を持っていた人でした。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

9月11日 「其の人なし」

 

将弱くして厳ならず、教道明らかならず、吏卒常なく、兵を陳ぬること縦横なるを乱と曰ふ。是れ則ち将と吏卒と、皆其の人なし。正に今時の弊なり。一旦事あらば、大乱立ちどころに至らん。今幸に事なくして、乱形暫く伏す。危いかな。 安政4年以降「孫子評註」

【訳】

大将に能力がなく、威厳がない。教えが明確でない。指揮官も士卒も平常心がなく、防備態勢の立て方が混乱していることなどを乱という。これはつまり大将や指揮官、士卒にふさわしい人がいないということである。将に現在の(我が国の)弊害というべきである。一旦、非常事態ともなれば、すぐに大混乱となるであろう。今は幸いにも、そのような状況がまだおこっていない。実に危ない状況というべきである。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

9月10日 「熱心の上にも熱心に」

私が社長就任のおり、幸之助は「この子は熱心な子や」
と記者の質問に答えてくださいました。
私は熱意というものが一番大事だと考えていました。

自分の腹の底から生まれてくるものがなければ本物ではない。
毎日の熱き触れ合いの中に、人生を豊かにする智慧が
でてくるものです。
熱意は、他人の幸せを願う心から生まれてくるのです。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

9月10日 「家の本は身に在り」

〇家の本は身に在り。(孟子本文)

反求の二字、聖経賢伝百千万言の帰着する所なり。在身の二字も亦同じ工夫なり。天下の事大事小事此の道を離れて成ることなし。 安政2年8月29日「講孟劄記」

【訳】

〇家の本は身に在り。(家の本は我が身にある)。(孟子本文)

「反求」、反省して自分を責めよ、という二文字は、聖賢の書に記されている無数の教えの結論である。「在身」、全ての問題の原因は我が身にある、という二文
字も、また同様に、精神の修養に心を用いる方法を説いたものである。天下のことは、全てこの修養の道を離れて成就できるものはない。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

9月9日 「天地宇宙の声を聞け」

指導者は、天地宇宙の聞こえざる声を聞き、見えざるもの
を見る力が必要です。

素直な心になれば誰もが聞きとり、見ることが出来るのです。
指導者の心は、鏡のように澄み切っていなければ、見えるも
のも間違って見えてしまいます。

すべての要因は、指導者の心の中にあるのです。
幸之助はいつも、そのことを教えてくれました。